ついに日本の一人あたりGDPが、アジア首位から転落してしまいました。
では、首位はどこでしょうか?
機械に強く、日本のキャッチアップに励んできた韓国でしょうか?
それとも、21世紀の世界経済のカギ、中国でしょうか?
それともIT時代の雄、人口大国インドでしょうか?
いいえ、どれも違います。
答えはマレー半島の端、シンガポールです。
資源もなく、人口も少ないシンガポールが、一人あたりGDPで日本を上回りました。
その理由について、大前研一氏は次のように語ります。
【「アジアで最も豊かな国」から転落した日本】
シンガポールでは積極的に外資、外国人の誘致策を展開し、世界経済を味方に付けて経済の活性化を図ってきた。それに対して我が日本は、市場開放が後手に回ったことから、経済の成長に大きな差が出てしまったのだ。世界経済の利用の仕方で差が出た、という点をよく認識しなくてはいけない。
シンガポールは、世界中から金、人、モノに来てもらう「貸席経済」だとした上で、そのボーダーレス経済化による反映を大前氏は称えています。
そして、同様に自国ではなく、他国を上手く招いて豊かになっているのが北欧の国々。特に、アイルランドはあまりイメージがありませんが、一人あたりGDPでは何と世界4位。
【R25.jp 「貧国アイルランドが大躍進を遂げた理由は?」】
「アイルランドは現在、アメリカ企業のEU向けの輸出・製造の拠点が置かれ、両者の架け橋となっています。なぜ外資企業が集まるかというと、国民のほぼ全員が英語をしゃべれること、教育水準が高いこと、そして法人税をEU諸国内で最も安くするといった外資優遇政策をとっているからです。アイルランドは貧国だったため、国内産業が育たず、外資を受け入れることが成長の近道でした。内資企業との利害調整などの障壁もないため、このような政策がとれたのです」
(中央大学・田中素香教授)
天晴。
思わずうなってしまいました。
別にアイルランドが、地理的にいい場所にあるわけでもありません。
しかし、国民のほぼ全員が英語をしゃべれる、教育水準が高い、そして法人税をEU諸国内で最も安くする、などなど、わかりやすい理由ではないでしょうか。
日本国内を見渡してみても、人がいなくて産業が育たないと嘆いている地方自治体はたくさんあります。しかし、どこでも応用の利くモデルではないでしょうか。
人がいないなら、人が誘致できる仕組みを作ればよいのです。
税金を下げただけでは、ここまでの成功はありませんでした。減税に加え、アメリカ企業が参入するための言葉のハードルを解除したことが成功の秘訣なのです。
そのように、何があれば他と比べて企業誘致に競争優位を持つことができるか、その点について戦略がしっかりあれば勝利は可能なのです。
今の日本に無い視点がシンガポールとアイルランドには盛りたくさんです。海外視察に行くなら、この2国にしなさいと言いたいところです。今、収支が赤字のアメリカに学びに行って何が得られるでしょうか。
そのように門戸を開き、努力を重ねた結果として、
現在はDELLやIBMなどIT産業を中心に1000以上の企業が進出。世界に散らばったアイルランド移民も、豊かになった母国に戻りつつあるという。
というアイルランドのような状況になるのです。
このようにUターン現象はポジティブに行なわれてほしいものです。
ガラパゴス現象などと揶揄されている場合ではありません。
国を開くことを、恐れず実行しなくてはなりません。
それでは、今日はこの辺で。
「心を開けて、言葉に耳を傾けなさい」
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