ここ最近、私自身は健康体なので久しく病院も行ってないのですが、知らない間に色々と医療現場は大変なことになっているようです。どうも、医療崩壊の原因は医師数が少ないとか患者が多いとかではなく、多分に経済問題のような気がします。医者を中心にした組織である病院は、自分たちを養うことができていません。
【日本経済新聞 「39国立病院が債務超過 07年度、赤字は3分の1」】
独立行政法人、国立病院機構の傘下にある全国146(2008年3月末時点)の国立病院のうち、07年度決算で長野病院(長野県上田市)や災害医療センター(東京都立川市)など39病院が債務超過に陥っていることがわかった。医師不足に伴う患者数の減少や国の補助金削減などを背景に、全体の3分の1に当たる52病院が赤字決算となった。各病院の経営改善努力は必要不可欠だが、地域医療や専門医療の核となる国立病院のサービス低下に対する懸念もある。
正直に言って、赤字決算の理由は納得いきません。結局は経営の問題です。現在の医療のシステムは、点数制で完全に決まっていますので、保有している設備や資産という見えないサービスが価格に転嫁されません。資産の圧縮ができなければ、大きな病院ほど赤字になるのは当然のことではないでしょうか。
【朝日新聞 「NPOのアンケート回答→無料診察 札幌の歯科医院波紋」】
NPO法人のアンケートに答えれば診察料は無料――。札幌市内でそんな歯科医院が登場し、波紋を呼んでいる。これまでに延べ3千人の患者が「無料診察」を受けたといい、札幌歯科医師会は「患者本人が診察料の一部を自己負担しなければならない」とする健康保険法に違反する可能性があると反発。国や道、札幌市が調査を始めた。だが、NPO法人の理事長は「法に触れることはしていない」と主張している。
問題となっているNPO法人は札幌市中央区にあり、医療・介護サービスなどを受ける人を支援するために設立された。この法人の理事長は、歯科医院を経営する医療法人の理事長代行も務めている。
診察料が無料となる仕組みは、こうだ。NPO法人の会員は、NPOの事務所と同じビルのフロアにある歯科医院で受診後、医療費の自己負担割合などを尋ねるアンケートに答える。すると、診察料の1〜3割にあたる自己負担分と同額の「労務料」がもらえる。それを歯科医院の窓口で支払えば、患者負担は実質的にただとなるというもの。
NPOによると、会員の条件は、健康保険証を持っていて年収520万円以下であること。条件を満たせば誰でも会員になれる。
経営の手段としては現行法上は何の問題も無いように思えます。
健康保険法上では「患者本人が診察料の一部を自己負担しなければならない」ようですが、そもそも国民健康保険や社会保険さえしっかり支払っているのなら、国民健康保険制度は誰が診察料を支払おうと守られますので、特に問題になることはないと思われます。患者が多い方が医師の質も上がるでしょうし。
その他にも、製薬会社の合従連衡やジェネリック薬の市場浸透、コンビニでの医薬品販売の緩和など、新たな動きがこの業界でも目白押しです。
旧態依然としたルールにがんじがらめにならずに、今の時勢に合わせた対応をしてほしいものです。
それでは、今日はこの辺で。
「医の業は習熟に在らざればその妙処は得がたし。
此の故に一人にても多く病者を取扱い、功を積みたる上ならでは、練熟することは成り難しと知れり。」
(杉田玄白)
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